キリスト教が禁じられた時代、外海の潜伏キリシタンは開拓移住のため、海を渡って新たな地をめざした。五島列島や黒島などの新天地で、人里離れた谷間や海辺を忍耐強く開墾して集落を形成し、先住の社会と共生しながら密かに信仰を守り続けました。これらの集落ごとに建つ教会堂は、西海国立公園の美しい景観に溶け込むように静かに佇み、潜伏時代を乗り越えて脈々と受け継がれてきた先祖の思いを今に伝えています。
このエリアは、「新天地への開拓移住の道」をテーマに、黒島(佐世保市)から小値賀町、新上五島町、五島市と五島列島を南下する9つの巡礼路から成ります。潜伏キリシタンが渡った海に思いを馳せながら、島々を渡り歩くルートです。