Vol.424
2022年9月19日 公開
9月19日は、9と19で「く(9)じゅうく(19)」と読む語呂合わせから九十九島(くじゅうくしま)の日。
九十九島は長崎県佐世保市にある風光明媚な観光地として知られていますが、その魅力を国内だけでなく海外にも発信していこうと、1999年に佐世保市が制定しました。
九十九島だから99の島で構成されている・・・そう思っている人も多いかもしれませんね。じつは九十九島は大小208の島々で構成されています。それなのになぜ「九十九島」と呼ばれているのでしょうか。
それは、古くから「九十九」が「数え切れないほどたくさん」という意味で使われていたからだそうです。
全域が西海国立公園に指定され、日本一、島が密集しているエリアといわれる九十九島。
複雑な海岸線が織りなす絶景を楽しむクルージングや、豊かな海に生息する多様な生き物を展示した水族館など、雄大な自然を体感できるエリアとして人気を集めています。
九十九島のなかで有人島といえば「黒島」「高島」「前島」「鼕泊(とうどまり)島」の4島だけ。
とくに「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つである黒島は、19世紀半ばに平戸藩の牧場跡に移住した潜伏キリシタンによって形成された集落。
島のシンボルともいえる黒島天主堂をはじめ、仮聖堂跡、カトリック共同墓地など、信仰の歴史を物語る数多くの史跡が点在しています。
そろそろ本格的な行楽シーズン。黒島までは相浦港からフェリーで約50分。秋風を感じながらレンタサイクルで島内散策を楽しむのもいいですね。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)