おらしょ こころ旅

Vol.96

空気を読む

2016年5月2日 公開

昨日5月1日は日曜日、明日3日から5日までは連休。カレンダーを見ると、赤の数字にはさまれた「2」の数字がぽつりと黒のまま・・・。

考えすぎかもしれないけれど、それをぼんやりと見ていると、「2」だけが仲間はずれになっているようにも見えてきます。

少々乱暴ですが、この状態を人間に置き換えてみるとどうでしょう。一人だけ好みが違う、主義主張が異なる。カレンダーでいうと、みんなが赤で自分だけが黒。ちょっと不安になりませんか。

空気を読めよ、そんな声も聞こえてきそうで気が重くなります。

かつて日本にやってきた宣教師たちは、信仰を広めるためにまず領主に教えを説いて改宗させ、そのあと彼らを介して家臣や領民を集団改宗させたそうです。

家臣や領民のなかには「領主の命令だから・・・」とか、「みんなが改宗するなら・・・」と空気を読んで受け入れた人もいたかもしれません。

私たちはまわりの人々との摩擦を回避するため、さまざまな場面で空気を読んで生きています。でも空気ばかり読んでいると、本当の自分が見えなくなってくるような気もします。

だから「いつも」は無理だとしても、「ここぞ」というときは自分の信念を貫いて行動したい。そのためにはいろんな声に耳を傾けながら、もっと心を耕していかなければならないのでしょうね。おごることなく、ただ謙虚に--。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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