Vol.93
2016年4月11日 公開
4月は結婚式シーズン。近年は6月の「ジューン・ブライド(June bride)」に押され気味ですが、明るく暖かな光にあふれた4月は二人の門出を祝うにふさわしい季節です。
結婚式を控えた新婦の関心事といえば花嫁衣装選び。白無垢にするかウェディングドレスにするか、お色直しはどんな衣装にするのか、 あれこれ悩むのも幸せな時間なのかもしれません。
ウェディングドレスの歴史は古く、その起源はローマ帝国の時代までさかのぼります。ヨーロッパにおけるキリスト教の普及とともに教会で行われるようになった結婚式。そこで王族や貴族の花嫁が着用した衣装がその始まりだといわれています。
当時は、長袖もしくは長いグローブを付け、顔をベールで隠すなど肌の露出を極力少なくすることが求められていました。
日本で初めてウェディングドレスを着用したのは、1873年に外国人と結婚した長崎生まれの女性だったといわれています。
その後も洋式の結婚式は行われましが、それはごく一部の著名人に限られたもので、ウェディングドレスは一般にはなかなか普及しなかったようです。
戦後の高度成長期から徐々に普及し、今や婚礼衣装の定番となったウェディングドレス。この春、長崎の教会でも純白の衣装をまとったまぶしい笑顔に出会えるかもしれませんね。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)