Vol.82
2016年1月25日 公開
昨年の夏から始めた早朝ウォーキングも最近は少々フェイドアウト気味。朝起きて窓の向こうに広がるまだ明けきらない街並みを眺めてはまた布団に潜り込む。つくづく意志の弱さを実感する今日この頃です。
冬の早朝が無理なら、通勤や昼間の活動で頑張ろうと購入したのが万歩計。外出するときは少し早めに出発し、歩いて目的地まで向かいます。
そして一日の仕事が終わって自宅に帰りつくと、すぐに万歩計を確認するのですが、デスクワークが多いせいかなかなか伸びない歩数。1万歩がこんなにも遠いとは・・・。
少年時代はあんなに野山を走り回っていたのに、学生の頃はどこまででも歩いて行っていたのに、などと脇腹を指でつまみながら今日もため息ひとつ。交通機関の発達は私に運動不足という試練を与えたのでした。
1549年、日本に上陸したフランシスコ・ザビエルや、それに続く宣教師たちはどれくらいの距離を歩いて布教を続けたのでしょうか。
大坂から長崎まで裸足で歩かされ、1597年2月5日、西坂の丘で処刑された26人のキリシタンの辛さはどれほどだったのでしょうか。
そんな苦労を考えると、「1日1万歩」なんて目標は恥ずかしくて口に出せなくなってしまいます。寒風吹きすさぶなかでも、少し遠まわりして歩く、歩く、歩く・・・。
それくらいしないと、そのお腹まわり、大変なことになりますよ。そう自分に言い聞かせて、今日も「行ってきます!」。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)