おらしょ こころ旅

Vol.67

ピンチサーバーの悲劇

2015年10月12日 公開

今日は体育の日。もともと体育の日は、1964年の東京オリンピックの開会式が行われた10月10日だったのですが、いわゆる2000年のハッピーマンデー制度の適用により、10月の第二月曜日になったそうです。

東京オリンピックでは、重量挙げやレスリング、体操、ボクシングなど、多くの競技で日本人選手が活躍しましたが、そのなかでも『東洋の魔女』と呼ばれた日本女子バレーボールチームの金メダル獲得は日本中を沸かせました。

ちなみにバレーボールは、1895年、アメリカのYMCA(キリスト教青年会 Young Men’s Christian Association)の体育指導者だったW・G・モーガン氏が誰でも気軽に楽しめるスポーツとして考案したものだそうです。

東京オリンピック後、バレーボールはより国民に親しまれる人気スポーツとなり、オリンピック開催当時13歳だった少年は、高校に入るとバレーボール部に入部。明けても暮れても練習に打ち込む毎日を送っていました。

そんななか初めて出場した新人戦でのこと。試合終盤にピンチサーバーとして登場した少年は、サービスエースを狙って得意のフローターサーブを披露。しかし、ボールは無残にもネットを越えることなく落下してしまったのでした。

相手チームへの得点を告げるホイッスルが鳴り響くなか、彼は茫然としてベンチに戻り頭を抱えてしまいました。練習ではほぼ100%の確率で成功していたサーブをここで失敗するとは・・・。そしてチームは敗退してしまったのです。

ピンチサーバーが招いた最大のピンチ! 今ではもう笑い話ですが、ときどき思い出すこの苦い出来事が平常心の大切さをおしえてくれます。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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