Vol.64
2015年9月21日 公開
今日は敬老の日ですが、その対象となるのは何歳からなのでしょうか。調べてみると、敬老の日は、多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝うことを趣旨とした祝日のこと。とくに何歳以上が対象かは明記されていないようです。
ただ、老人福祉法の対象となるのが65歳以上の人ですから、この歳になるとおのずと先輩方の仲間入りをすることになるのでしょうね。あと2年くらいでその年齢に達する者にとっては少々受け入れがたいような複雑な心境です。
ところで、男女ともすでに80歳を超えている日本人の平均寿命。このまま何事もなく生きていくことができれば、敬老の日デビューから15年以上も皆さんに祝ってもらえることになります。ありがたいことです。
それでは、「人生50年」は夢、一説では35歳から40歳くらいが平均寿命だったのではないかといわれている戦国時代や江戸時代の人々はどうだったのでしょうか。
日本のキリシタン史に登場する人物をみてみると、74歳まで生きた徳川家康(1542−1616)は別格として、織田信長(1534−1582)は48歳、豊臣秀吉(1537−1598)は61歳、大村純忠(1533−1587)は54歳、有馬晴信(1567−1612)は45歳など、皆さん、平均寿命はなんなくクリア、夢の50歳にほぼ到達していると言ってもいいかもしれません。
今のように80歳とは言わないまでも、この時代の人々の寿命がもっと長かったら日本のキリシタン史も大きく変わっていたのでしょうね。
すでに豊臣秀吉が亡くなった年齢を超え、徳川家康の没年に向かって生きている自分を意識しながら、そんなことを考える9月21日でした。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)