おらしょ こころ旅

Vol.51

赤いバラより赤ワイン

2015年6月22日 公開

「そういえば、今年の父の日って昨日だったんですね」。ついうっかり忘れてしまった人もいるかもしれません。メジャーな「母の日」にくらべてちょっと認知度が低い「父の日」。何年か前にプレゼントをもらったことはあるけど、それ以降はもらった記憶がない。そんなお父さんもいるかもしれませんね。

「父の日」の誕生は、20世紀初め頃のこと。アメリカ・ワシントン州に住むある女性の嘆願がきっかけだといわれています。彼女が幼い頃、南北戦争の勃発により父親は招集され、彼女を含む6人の子どもは母親が育てることになりました。

しかし、母親は過労がもとで父親が復員してまもなく死去。それ以来、父親は男手ひとつで子どもたちを育て、彼らが成人したあとに亡くなってしまいます。彼女はそんな父をたたえ、教会の牧師さんにお願いして父の誕生月だった6月に礼拝をしてもらったそうです。

当時すでに「母の日」は存在していたので、母に感謝するように父にも感謝すべきだと彼女は思ったのでしょう。ちなみに「母の日」にはカーネーションを贈りますが、「父の日」にはバラの花を贈るそうです。

今年はもう過ぎてしまいましたが、1日や2日くらい遅れたって、いやいや6月中はまだまだ大丈夫。ただ、花より団子、「赤いバラより赤ワイン」というお父さんもいると思いますので、そのあたりはくれぐれもご注意ください。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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