今年3月に行われたWBC（ワールド・ベースボール・クラシック）で侍ジャパンが見事優勝したこともあって、今年のプロ野球は例年よりも注目度が高いように感じます。

6月19日は「ベースボール記念日」。

1846年のこの日、アメリカ・ニュージャージー州ホーボーケンで史上初の野球の試合が行われたことから制定されたようです。

1846年頃の日本といえば鎖国時代。イギリスやフランス、オランダ、アメリカなどが国交を求めて日本にやってきていました。

初めて野球の試合が行われてから10数年後のアメリカでは組織づくりも進み、1871年には最初のプロ野球協会が設立されたそうです。

日本に野球がもたらされたのは翌年の1872年。中学校のアメリカ人教師が生徒に伝えたのが始まりとされており、翌年には運動場も整備されて試合ができるようになったそうです。

この頃は日本における外国人のキリスト教信仰は容認されていましたが、日本人の信仰は依然として許されていませんでした。

そんななか諸外国からの批判を受けて1873年、明治政府はキリスト教禁教令の高札を撤廃。しかし、このことが信仰解禁の決定打になることはありませんでした。

西洋から伝わった野球というスポーツの素早い受け入れとは対照的なこの出来事･･･。真の信仰の自由を期待していた信徒たちの落胆は想像以上に大きかったでしょうね。

（文：ヒラモトヨシノリ、イラスト：ナカムラタエ）