おらしょ こころ旅

Vol.45

聖母マリアの月

2015年5月11日 公開

カトリックでは、3月は聖ヨセフの月
、6月はみこころの月、10月がロザリオの月など、月ごとにその対象を崇敬する月があり、5月は聖母マリアの月だそうです。そして聖母マリア像の前には、その清楚さ、純粋さ、強さなどからよくユリの花が飾られているようです。

聖母マリアといえば、信徒発見のきっかけとなった大浦天主堂のマリア像が知られていますが、長崎県内にあるルルドにも慈悲深い聖母マリア像がまつられています。

ルルドは、ピレネー山脈のふもとにある南フランスの小さなまち。1858年、村の娘が郊外の洞窟のそばで薪拾いしているときに聖母マリアがあらわれ、そのお告げどおりに足元の土を掘ると泉が湧き出たという話が残っています。

やがて、その霊泉で難病が治るなどの奇跡が起きたことから、世界各地で聖母マリア像を安置したルルドが造られるようになったそうです。県内では五島市の井持浦教会、新上五島町の鯛ノ浦教会、平戸市の田平天主堂、長崎市の本河内教会などにルルドが設置されています。

5月は聖母マリアの月。そして5月の第二日曜日は母の日。若葉がまぶしいこの季節の陽射しに在りし日の母の温もりを感じながら、惜しみなく注がれたその無償の愛に改めて感謝したいと思うのです。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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