おらしょ こころ旅

Vol.409

文化財の命

2022年6月6日 公開

6月といえば雨の季節。しとしとと降る雨は風情があって良いのですが、近年は長時間にわたって線状降水帯が居座る場合も多く、豪雨によって甚大な被害を被ることがしばしばあります。

そして雨の季節を過ぎ、台風シーズンが到来すると、被害はさらに深刻になります。

人的被害や住家被害のほか、電気、水道などのライフライン、道路、鉄道といったインフラだけでなく文化財などへの被害も心配になってきます。

記憶が新しいところでは、大浦天主堂(長崎市)の屋根瓦が暴風で吹き飛ばされたり、旧五輪教会堂(五島市)の屋根がずれて雨漏りがしたり、窓ガラスや外壁の一部が崩れたり。

また、原城跡(南島原市)の地面の一部が崩落したり、崖崩れが発生したりするなど、潜伏キリシタン関連の歴史文化遺産も多大な被害を受けています。

一方、世界中にはこういった自然災害だけではなく、第二次世界大戦以降に武力紛争によって破壊された文化財も数多くあるようです。

アフガニスタンのバーミヤンの大仏、クロアチアの世界遺産都市ドゥブロブニク、シリアのウマイヤド・モスクのミナレットなど・・・。

現在、ロシアによるウクライナ侵攻においても多くの人々が命を落とし、家を失うなか、すでに50以上の文化遺産が破壊されているといわれています。

貴重な文化財が一瞬の武力攻撃で失われていく。この現実を私たちはあらためて心に刻む必要があるのだと思います。

 

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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