Vol.404
2022年5月2日 公開
5月2日は八十八夜。この日は立春から数えて八十八日目にあたり、暦の上では夏の始まりであり、古くは農作業を始める目安とされてきました。
〜夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る〜
この唱歌でもおなじみの「茶摘み」の季節でもあり、この日に摘んだ一番茶を飲むと、無病息災で一年を過ごすことができると言い伝えられています。
長崎県のお茶の産地といえば、佐世保市、松浦市、佐々町、五島市、波佐見町、東彼杵町、雲仙市など。そのなかでも東彼杵町のお茶は全国茶品評会の蒸し製玉緑茶部門で農林水産大臣賞、産地賞を受賞するなど高い評価を得ています。
そして偶然なのでしょうが、これらお茶の産地の多くが、このウェブサイトでも紹介している「世界遺産巡礼の道」を構成する地域。
佐世保市や五島市はもちろん、波佐見町から東彼杵町、大村市、諫早市を経由して雲仙市へと向かうルートは「世界遺産巡礼の道」のエリアのひとつ「キリシタン大名と少年使節の道」に設定されています。
東彼杵町の日本二十六聖人乗船の地やキリシタン墓碑を訪ね、日本初のキリシタン大名 大村純忠の本拠地大村市にある数多くの史跡を巡り、天正遣欧少年使節の一人 千々石ミゲルのふるさと雲仙市千々石へ。
陽光を浴び、お茶の香りに包まれながら歩いてみませんか。そうそう、感染対策もお忘れなく。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)