Vol.394
2022年2月21日 公開
明日2月22日は、2(ニャン)2(ニャン)2(ニャン)の語呂合わせで「猫の日」。
あのマイペースで愛らしい仕草がたまらないという猫好きの方もたくさんいるでしょうね。
中国から日本に仏教が伝えられた際、経典をネズミにかじられないようにするために船に乗せられたといわれている猫。
平安時代には貴族たちにかわいがられていたという記録ものこっているようですが、それはあくまでも運のよい猫たちだったのでしょう。
鎖国時代、オランダとの貿易で長崎に入港する船にもネズミの被害から積み荷を守る猫が一緒に乗ってきていたようです。
このとき長崎に渡来したのが、東南アジアが原産地の外来種。尾っぽが途中で曲がっていたり、先端が丸く縮まっていたりする「尾曲がり猫」のご先祖様です。
幸運をカギのようにひっかけてくるということで人気も高まっている尾曲がり猫ですが、さらにさかのぼって南蛮貿易時代、平戸や長崎にやってきたポルトガル船にも積み荷の番人として尾曲がり猫のご先祖様が乗り組んでいた可能性は高いですね。
同乗していた宣教師のなかには猫好きがいて、ときおり猫を連れて布教をしていた、などという話があれば、歴史はさらに面白くなりそうですが、実際はどうだったのでしょうか。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)