Vol.390
2022年1月24日 公開
1月24日は「ゴールドラッシュの日」です。
1848年のこの日、アメリカ・カリフォルニアの製材所に勤務するある人物が川底で砂金を発見したことにちなんで制定されたそうです。
当初、このことは仲間内だけの秘密にしていたようですが、噂はあっというまに全土に広まり、一攫千金を夢見た人たちが次から次に殺到。カリフォルニアは人口が1年間で10万人も増え、アメリカの一つの州になるまでに発展しました。
日本で「黒いダイヤモンド」と呼ばれ、戦前から戦後にかけて各地で盛んに行われた石炭産業も「〇〇ラッシュ」の一つだったのでしょう。
さらに時代をさかのぼって15世紀半ばから17世紀半ばにかけてポルトガル、スペインなどによるアフリカやアジア、アメリカ大陸への進出ラッシュ。
日本ではポルトガル船に乗ってやってきた宣教師による布教ラッシュ、そして洗礼を受けたキリシタン大名による領民の改宗ラッシュなど、大航海時代においてもラッシュは続きました。
しかし、このような〇〇ラッシュが必ずしも地域の発展や豊さだけを生みだすわけではありません。ときには傷跡をのこして終えんを迎えることもあるのです。たとえば紛争や貧困、格差や差別・・・。
だからこそ、どんなときでも現実を見極め、自制する心を持たなければならないのだと思います。これはコロナ禍でもいえることかもしれません。
年が明けて早いもので1月も下旬。皆さんにとって今年が「ハッピーラッシュ」な一年になりますように!
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)