おらしょ こころ旅

Vol.388

情報社会を生きるヒント

2022年1月10日 公開

年齢のせいか、最近、若い人たちと話す機会がめっきり減ってきたような気がします。

残念ながら彼らがどのようなことに興味を持ち、何を考え、どのように行動しようとしているのかを知るためには様々な媒体から情報を得るしか方法はありません。

ただ、公的機関などが実施している若者へのアンケート調査の結果をみると、私が若かった頃とさほど変わりはなく、自分の未来は自分で切り拓こうとする若者が多いことに安堵感をおぼえます。

就職事情で大きく異なる点といえば、仕事の選択肢が格段に増えたこと、就業支援や人材育成のための制度が充実してきたことなどがあげられます。

これはとても喜ばしいことですが、一方で情報が多すぎてなかなか自分にマッチする職業を見つけることができないという人もいるようです。

好奇心旺盛で可能性に満ちた若者ならではの悩みでもあるのでしょう。

そんなときは小説や歴史書などを通して誰かの人生にふれてみるのもいいかもしれません。

ここで紹介している潜伏キリシタンの歴史もそのおすすめの一つです。

長い禁教期のなかで弾圧を受けながら信仰を守り続けた人々の生き方は、これからの人生に何か新しいヒントを与えてくれそうです。

1月10日は成人の日。就職活動はもちろん大切なことですが、今日はちょっと立ち止まって、生きることや信じることなどについて考えてみてはいかがでしょうか。

今年も「おらしょ こころ旅」をよろしくお願いいたします。

 

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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