おらしょ こころ旅

Vol.387

御用納め

2021年12月27日 公開

明日12月28日は官公庁の御用納め。民間企業では仕事納めというところも多いですね。

官公庁の御用納めが決まったのは1988年(昭和63年)のこと。

この年に施行された休日に関する法律により、12月29日から1月3日までを休日としたことから、前日の12月28日を御用納めとし、多くの民間企業がこれにならったようです。

「御用納め」といういかにも古めかしい言葉ですが、その語源は皆さんのご想像通り江戸時代にさかのぼります。

南町奉行所の役人が書き残した史料には「毎年12月25日御用納めとなり、御用納めの大祝いを唱え、大晦日まで飲み明かし候由」とあるそうです。

つまり12月25日が御用納めで、そのあとは大晦日まで飲み明かすという記述。これには正直驚いてしまいました。この慣例がいつまで続いたかはわかりませんが、お酒が苦手な人には迷惑な話だったでしょうね。

その後、1873年(明治6年)の太政官布告によって休暇日は12月29日から1月3日までとなったようです。

1873年といえばキリシタン禁教令が解かれた年。いろんな制度が整備されつつあった時期なのかもしれません。

何はともあれ、潜伏キリシタンにとっては数日間とはいえ、役人に追われることなく新しい年を迎えられたのではないかと思うと、彼らとまったく関係のない現代を生きる一人としてもなんだかホッとしてしまうのです。

簡単に済ませようと思ってもやらなければならない大掃除、少なくなったとはいえやはりお世話になった方に送りたい年賀状など、御用納めのあともいろいろと用事は残っているのです。

今年も「おらしょ こころ旅」をごらんいただきありがとうございました。新しい年もよろしくお願いいたします。

 

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

おらしょ通信一覧
トップ