Vol.366
2021年8月2日 公開
8月2日は「カレーうどんの日」。制定されたのは2010年で、6月2日が「カレーの日」、7月2日が「うどんの日」だから、というのがその理由のようです。それにしてもうまく記念日をつくるものですね。
カレーうどんは、明治時代末期に東京のそば屋さんが洋食屋に奪われた客足を取り戻そうと考案したもの。制定された2010年は、カレーうどんが全国に浸透して100周年にあたる節目の年だったようです。
カレー料理のルーツはインド料理だといわれています。1600年にイギリスが東インド会社を設立して以降、様々な香辛料が本国に持ち込まれました。
そして18世紀頃にはカレー粉が開発、商品化され、小麦粉でとろみをつけたイギリス式のカレーが誕生。それが明治時代になって日本に伝えられ全国に広まっていきました。
最初にカレーライスを食べた日本人は会津藩白虎隊隊員の16歳の少年だったといわれています。それではそのルーツのインド料理を初めて食べた日本人は誰だったのでしょうか。
それは、フランシスコ・ザビエルの日本上陸を手助けしたヤジロウだったかもしれません。
鹿児島出身で若い頃に殺人を犯し、ポルトガル船に乗ってマラッカに逃亡した彼は、罪を告白するためにザビエルを訪ね、ゴアの教会で洗礼を受けてザビエルとともに日本にやってきました。
ということは、滞在したゴアでインド料理を食べた可能性は大きいですよね。
暑い夏にはスパイスのきいた辛いものを食べたくなりますが、とくにカレーうどんを食べるときは服装に要注意。スープが飛び散る可能性があるので白いシャツやブラウスは避けましょう。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)