Vol.29
2015年1月19日 公開
たまに時間があって天気がよい日には、路面電車で南山手によく出かけます。大浦天主堂下の電停でおりて、天主堂、グラバー園に続く坂道をのぼることもあれば、石橋電停で下車し、斜行エレベーターにのって大浦小学校横の展望スポットから東山手のまちなみを眺めることもあります。
長崎ならではの異国情緒や素晴らしい眺望が気軽に楽しめることと、そのときの気分次第でいろんなコースを巡ることができるというのが魅力なのかもしれません。
午前中に出かけるときは、歩いたあとに近くの食堂やレストランで昼食をとるのが楽しみのひとつ。午後から訪れる場合は、ひととおりまわったあと、孔子廟の前にある銭湯へ。風呂からあがったら、腰に手をあてて豪快にコーヒー牛乳を飲みます。
修学旅行シーズンはさすがに出かけるのを控えますが、冬のこの時期もけっこう観光客は多く、坂道をのぼって大浦天主堂に向かう人の群れはあとを絶ちません。
たしかに正面から見る天主堂は凛として素晴らしいのですが、天主堂裏から港を見下ろす風景もおすすめです。斜行エレベーターで5階までのぼり、南山手レストハウスの前を歩いて祈念坂へどうぞ。格別の眺めがあなたを待っています。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)