Vol.280
2019年12月2日 公開
今日12月2日は、日本人宇宙飛行記念日。
1990年のこの日、当時、民間テレビ局の記者だった秋山豊寛さんが、旧ソ連のソユーズTM11号にのって宇宙へと飛び立ち、日本人初の宇宙飛行に成功しました。
滞在した宇宙ステーションでは、ニホンアマガエルの生態観測や本人が被験者となって睡眠実験も行ったそうです。
人類の宇宙開発はアメリカと旧ソ連が競うように進めてきました。1961年に有人宇宙船が打ち上げられ、1969年、アメリカのアポロ11号が人類初の月面着陸に成功。1975年にはアポロ宇宙船と旧ソ連のソユーズ宇宙船がドッキング。
1981年にはアメリカがスペースシャトルの初飛行に成功し、1986年、旧ソ連の宇宙ステーションが打ち上げられました。
そんな歴史の流れの中で宇宙へと旅立った秋山さん。成功を信じていたとはいえ、「もしかして・・・」という不安もあったでしょう。
大航海時代、日本にやってきた宣教師や貿易商人たちの船旅は、それよりも成功する確率の低い航海だったかもしれません。
多くの人々ができるだけ安全な道を選んで進む中、命の危険がともなう未開の地をめざす人がいるという現実。
そこには異なる死生観が存在するのでしょうね。
生きることとは・・・。そして死ぬこととは・・・。
まぁ、人生について考えるのはけっこうなことだけど、すでに師走に突入した慌ただしい時期なのだから年賀状の原案でも考えたら?
そんな声がそばから聞こえてきそうです。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)