Vol.260
2019年7月15日 公開
今日7月15日は「海の日」、そして明日は「虹の日」です。
あまり馴染みがないという方もいるかもしれませんが、なんだかとても夢のある記念日のような気がします。
「虹の日」は、梅雨明けのこの時期に虹を見る機会が多いことと、7月16日の「7(なな)1(い)6(ろ)」=虹の「七色」にちなんで制定されたそうです。
人と人、人と自然、世代と世代をつなぐ虹のような架け橋になること––––。あるデザイナーの方が提唱したこの理念が取り組みの大きな柱になっています。
「世代と世代をつなぐ」というと、親と子、上司と部下との関係をイメージしますが、両者をつなぐためにはどんなことが必要なのでしょうか。
日本でキリスト教が禁止されていた時代、長崎と天草地方の潜伏キリシタンは2世紀以上にわたって世代から世代へと独自の信仰形態を受け継いできました。
そこには揺らぐことのない確かな信頼関係が存在したのだと思います。
「虹の日」の活動の大きなテーマは、人生の先輩たちが若い世代に対してどのようなサポートができるのか、ということ。
突然、そう問われると考え込んでしまいますが、大切なことは若い人たちと同じ目線で向き合い、気負うことなくふれあいながら信頼関係を築いていくことではないかと思います。
豊かな自然や文化、かけがえのない平和を次世代につなげていくことを目的にスタートした「虹の日」のプロジェクト。
その取り組みがさらに広がっていくといいですね。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)
明暦3年(1657)603人の潜伏キリシタンが発覚した大事件「郡崩れ」に関係する。