Vol.259
2019年7月8日 公開
昨年6月30日に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に登録されてからあっというまに一年が経ちました。
あのときニュースで見た皆さんの歓喜の笑顔が昨日のことのようによみがえってきます。
潜伏キリシタン関連遺産は、キリスト教が禁じられていた時代に仏教や神道など日本の伝統的宗教や一般社会と共生しながら、独自の信仰を続けた潜伏キリシタンの伝統のあかしとなる遺産群です。
キリシタンが「潜伏」したきっかけ、ひそかに信仰を続けるために行った様々な試み、宣教師との出会いによる転機、そして「潜伏」が終わりを迎えるまでの歴史を物語る12の資産で構成されています。
構成資産のある市や町では資料館や交流拠点施設を整備する一方、案内するガイドさんの育成を積極的に進めるなど、訪れる人々を迎える体制も充実しつつあるようです。
この夏、ご家族で訪れる計画を立てている方も多いかもしれませんね。
せっかくですから構成資産だけではなく、その土地の自然、歴史、文化、産業などにふれてみるのもいいですね。お子さんにとっても実り多い旅になると思います。
ただ、教会堂は祈りの場ですから見学のマナーを守り、厳粛な雰囲気のなかで心静かに過ごしください。
夏休みにぜひ訪れていただきたい「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺遺産」。
くわしくは、長崎県世界遺産課のホームページをごらんください。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)
明暦3年(1657)603人の潜伏キリシタンが発覚した大事件「郡崩れ」に関係する。