Vol.249
2019年4月29日 公開
いよいよあさって5月1日から新元号「令和」が施行されます。
昭和生まれの人にとっては、昭和、平成、令和と三つの時代を生きることになるのですから感慨深いものがありますね。
さらに明治時代に生まれた方は、これに明治、大正という二つの時代が追加されるわけですからひとしおだと思います。
天皇陛下が退位され、新天皇が即位されることで元号が変わる一世一元の制が実施されたのは慶応から明治への改元からだそうです。
それ以前は天皇の在位中でも様々な理由で改元が行われていました。
地震が起きたり、疫病が流行したり、飢きんに見舞われたりしたときは、災いのない時代を願って元号を変えていたのでしょうね。
1868年の明治維新から現在までは約150年。長い年月を刻んできました。
一方、江戸幕府がキリスト教禁教令を全国に発布した1614年から、禁教の高札が撤廃された1873年まではそれよりもさらに長い約260年が経過していたわけです。
いくつもの時を超えて、人から人へと祈りのバトンは手渡され、信仰のリレーが続けられてきました。
平成から令和へと元号が変わる今、私たちは次の時代を担う人々に何をのこすことができるのでしょうか。
そんなことを考えると、ちょっとだけ背筋が伸びるような気がするのです。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)