Vol.234
2019年1月14日 公開
愛と希望と勇気――。そう言葉にしてみると、沈んだ気分も少し晴れやかになるのは僕だけではないと思います。
冒頭からなぜこの言葉が登場したのかというと、今日1月14日が「愛と希望と勇気の日」だからです。
どんな日なのか少々わかりにくいので、もうひとつの呼び名をご紹介しましょう。
それは「タロとジロの日」。
1959(昭和34)年のこの日、南極に置き去りにされた南極観測隊の2頭の樺太犬タロとジロが発見されたことにちなんで制定されたそうです。
1956年秋、南極観測船「宗谷」は11人の隊員と15頭の樺太犬をのせて東京港を出発し南極へ向かいました。
1958年、「宗谷」は第2次越冬隊を送り込むため、再び南極に向かったのですが、厚い氷にはばまれて断念せざるを得ませんでした。
11人の越冬隊員はヘリコプターで救助されたのですが、15頭の樺太犬は救出することができず鎖につながれたまま氷原に置き去りにされてしまったのです。
しかし翌年、ヘリコプターがタロとジロの生存を確認。南極から打電されたこのニュースは世界中の人々に大きな感動を与えました。
この実話はのちに映画化され、大ヒットしたのでご存じの方も多いでしょうね。
厳しい弾圧の中、ひそかに信仰を続けた潜伏キリシタン。彼らが心の中にともし続けた愛と希望と勇気の灯も決して消えることはなかったのでしょうね。
今日は成人の日。前途洋々たる皆さんの心には今、どんな言葉が浮かんでいるのでしょうか。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)