Vol.22
2014年11月24日 公開
16世紀後半から17世初頭にかけて誕生した長崎の教会の多くは、現在の長崎県庁から長崎歴史文化博物館までの高台やその周辺にありました。そんななか、中島川のほとりに建てられたのがサン・アウグスティン教会。くろがね橋から上流に向かって3番目の橋、常盤橋のたもとにありました。
川面に映った教会堂と十字架がときおり吹く風でゆらゆらと揺れる。その光景はとても情緒があったのでしょうね。教会跡の案内板によると、1612年にベルナルド・アヤラ神父がアウグスチノ会本部教会として建てたものらしく、ここから現在の観光通りあたりまでが司祭が管理する土地だったそうです。
ひょっとして「ベルナード観光通り」という名称は、ベルナルド・アヤラ神父の「ベルナルド」がその由来では? さっそく調べてみました。
「観光通り商店街がベルナード観光通りとして生まれ変わって今年で14年。ベルナードとはフランス言で美しいという意味を持つ「BELLE(ベル)」と散歩道「PROMENADE(プロムナード)」を合わせた造語です。この愛称募集には1万通を超える応募がありました」( ベルナード観光通りのホームページより)
残念! 予想は見事にはずれてしまいましたが、これも何かの縁。これからのまちづくりのヒントになればいいなと思います。ここから上流に向かって袋橋、眼鏡橋、魚市橋、東新橋、すすきはら橋と続く中島川の石橋群。その歴史にふれながら歩く川沿いの道は、おすすめの散策コース。長崎の風情をたっぷりとお楽しみください。