おらしょ こころ旅

Vol.185

黒島

2018年1月29日 公開

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の12の構成資産の中でまだ訪れたことのない場所がいくつかあります。

そのひとつが黒島の集落。次は・・・近いうちに・・・今年こそは・・・と言っているうちにとうとう2018年になってしまいました。

黒島は、佐世保市の西方海上に浮かぶ島。17世紀に平戸藩の牧場が設置されましたが、19世紀初頭に廃止。19世紀半ばには牧場跡の再開発地に島外から移住が行われ、新たに7つの集落が形成されたそうです。

黒島に移住してきた潜伏キリシタンは、表向きに所属していた仏教寺院でひそかにマリア観音像に祈りをささげ、既存の仏教集落の干渉を受けることなく自らのかたちで信仰を続けたといわれています。

黒島天主堂や、潜伏キリシタンの信仰を黙認した仏教寺院、墓地など、島にのこる数々の史跡が往時を物語っています。

そういった歴史的な魅力に加え、先日、佐世保市が発信するインターネットサイトで蕨(わらべ)展望所の写真を見てその美しさに心を奪われました。

展望所には島の特産である御影石のベンチが設置されていて、そこからは断崖絶壁の壮大な景観を楽しむことができ、晴れた日には上五島を眺めることもできるそうです。

黒島港から約3km、徒歩で50分程度。島の風景を楽しみながらのんびり歩くのもいいですが、歩くのはちょっと・・・という方には電動機付自転車のレンタルもあるとのこと。

暖かくなったら出かけてみませんか。今、流行りのイン◯◯映えする黒島へ。

ぼくも再び、「今年こそは・・・」と思っています。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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