Vol.180
2017年12月18日 公開
長崎市尾上町で建設中の新県庁舎が完成し、来年1月から県政の拠点として新たな歴史を歩み始めることになります。
8階建ての行政棟と警察棟、5階建ての議会棟と3階建ての駐車場棟の計4棟からなる新庁舎には、長崎港を望む約200席の食堂が設置されているそうです。ぜひ一度訪れてみたいものです。
一方、長崎市江戸町にある現庁舎の跡地はどのように活用されていくのでしょうか。こちらも多くの人々の関心を集めています。
現庁舎の敷地にはイエズス会本部、奉行所西役所、海軍伝習所の跡を示す石碑が立っています。
また、表門左側にある案内板には、1571年の開港まもなく「サン・パウロの教会(岬の教会)」が建てられたことや、1601年には当時の長崎で一番大きな教会「被昇天の聖母の教会」が誕生したことなどが記されています。
ここにはイエズス会本部のほか、司教館やコレジヨなどもあり、珍しい時計を備えた塔がそびえていたそうです。
さて、この跡地はどんなふうに生まれ変わるのでしょうか。
さまざまな視点から検討が進められていくと思いますが、ぜひこういった長崎らしい歴史を活かしたものになるといいですね。
新県庁舎とともに楽しみな場所です。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)