Vol.176
2017年11月20日 公開
今週木曜日、11月23日は「勤労感謝の日」。勤労を尊び、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう祝日として1948年に定められました。
勤労感謝の日は、アメリカとカナダの祝日のひとつである「Thanksgiving Day(サンクスギビングデー)」にならって名付けられたといわれています。
1620年9月、イギリス国教会の弾圧を受けた102人の清教徒が自由な信仰を求めてメイフラワー号でイギリス南部からアメリカに旅立ちました。
彼らは長い航海を経てマサチューセッツ州プリマスにたどり着き、生きていくために穀物の栽培を始めました。
しかし不慣れなためになかなかうまくいかない。それを見かねた先住民たちは彼らに食べ物を与え、農業のやり方を教えてあげたそうです。
そのおかげで生き延びることができた清教徒たちは、感謝の気持ちを表すために先住民たちを招いて大宴会を開きました。これが「Thanksgiving Day」のはじまりだといわれています。
ここまではとても美しい話なのですが、その後まもなく清教徒たちは入植範囲を拡大。土地と食料を巡って先住民と争うようになったとか・・・。
かつて日本で起きたキリシタンと仏教徒の対立、現在も続く民族間の争いを思わせる出来事ですね。
やれやれ、人間は昔も今も変わらないなぁ。民族同士が争わずに共存できる方法をまだ見つけることはできないのか。
どこかの星から地球をながめながら、こんなことを話している誰かがいるかもしれませんね。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)