Vol.175
2017年11月13日 公開
今日11月13日は過去にどんなことがあった日なのでしょうか。気になって調べてみると、ずらり並んだ出来事の中に「1873年、明治政府が火あぶり、はりつけの刑を廃止」とありました。
1873年といえば明治政府によりキリスト教禁止の高札が取り除かれた年。つまりキリスト教の解禁とともに刑が廃止されたということなのでしょう。それにしても明治時代までこういった刑が執行されていたことに驚きます。
迫害が厳しい時代には、穴の中に人を逆さにつるす穴吊りや、寒中裸にして水牢に入れる水責めなど、想像を絶するような拷問も行われていたようです。
人々が震え上がるような新しい拷問はないか。そんなことを考えなければならない仕事に就いていた人たちがいたとしたら、それはとても不幸なことだったと思います。
なぜなら彼らは、自らが考案した方法で多くの人々が命を落としたことへの自責の念にかられながらその後も生きていかなければならなかったからです。
仕事は生活の糧を得る手段ですが、目的はそれだけではありません。
自分は誰かの力になっている、社会のために働いている。そう実感できることがその先の夢や希望を生みだしていくのです。
組織の発展や利益追求だけでなく、人々が誇りと生きがいを持って働ける環境をつくること。リーダーが忘れてはならないことだと思います。
日本のキリシタン史から学ぶことは多いですね。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)