Vol.171
2017年10月16日 公開
今日は、従業員たちが職場の上司に感謝の気持ちをあらわす「ボスの日」。1958年、アメリカのある女性が会社を経営する父親のために提唱したそうです。
日本でも1988年頃から実施されるようになり、部下が上司を飲みに誘ったり、女性が多い職場ではお菓子や花束を贈ったりして感謝の気持ちを伝えているとのこと。
「部下が上司を飲みに誘う? うちでは上司が部下を誘うことのほうが多いけどね」という声も聞こえてきそうですけどね。
時代とともに変化してきた上司と部下の関係ですが、戦国時代や江戸時代の民衆にとって一番のボスはというと、圧倒的な権力を持っていた領主だったかもしれません。
16世紀半ば、南蛮貿易による利益を目当てに洗礼を受けたキリシタン大名たちは、さらにキリスト教を広めようと領民たちを集団改宗させました。
領民の中にはしかたなく領主の指示に従った人たちもいたのでしょうね。
鎌倉時代から明治維新まで続いた日本の長い封建制度。民衆にとっては自由のない暗黒の時代だったに違いありません。
私たちが国家からの制約や強制を受けずに自由に物事を考え、自由に行動できる権利を得たのは戦後になってからのこと。
民主主義の根幹であるこの大切な権利を守り、未来に手渡していくためにはどうしたらいいのか。この時期だからこそ、しっかりと考えてみたいですね。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)