おらしょ こころ旅

Vol.138

早春のスイッチ

2017年2月27日 公開

この時期、マフラーやマスクをつけた制服姿の高校生とすれ違うと、「頑張れ!」と心の中でつぶやいてしまいます。

とくに3年生らしき学生を見かけると、受験や就職などで大変なんだろうなぁ、寒さに負けずにベストを尽くしてほしいなぁ、と思うのです。

親心みたいなものなんでしょうね。

高校生だけではなく、小学生や中学生、大学生も最終学年になると、次のステップに進むための準備で忙しくなります。

合否システムが今よりもシンプルな時代で、のんびりと学生生活を送ってきた者から見ると、少々かわいそうでもあり、まぶしく輝いているようにも見えます。

この春定年退職する人たちも次の職場を探したり、これからの人生のために新しい何かを見つけたり、忙しい日々を過ごしているのでしょう。

目標に向かって人々が動く季節は、ほどよい緊張感と熱気にあふれています。

2月1日、ユネスコ世界遺産センターに推薦書が提出された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」も2018年の世界文化遺産登録をめざして歩き始めました。

頑張れ! スイッチをオンにしてあの場所へ。

少し冷たい早春の風がみんなにエールを送っています。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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