Vol.136
2017年2月13日 公開
今日2月13日は苗字制定記念日。1875(明治8)年のこの日、明治政府は「平民苗字必称義務令」を出して国民に姓を名乗ることを義務づけました。
これまで名前だけだったのに急に苗字を名乗れと言われても・・・。困り果てた人々はお寺の和尚さんや村の庄屋さんに相談したり、地域の人たちで話し合ったり、自分であれこれ悩んだりして苗字をつけたそうです。
生まれてくる子どもも名前だけでよかったのに、苗字が決まると姓名全体の字画数や響きなども気になる。赤ちゃんに名前をつけるおじいちゃんやおばあちゃんもそれまで以上に頭を悩ませたことでしょう。
ほとんどの人は本名だけで生活していますが、なかには芸名やペンネームを使っている人もいますし、キリスト教では洗礼を受けるとクリスチャン・ネームが与えられるようです。
行きつけの理髪店のご主人は、1981(昭和56)年2月に来崎したローマ教皇ヨハネ・パウロ二世から洗礼を受けたそうです。このとき多くの人々から祝福を受けたご主人は、体のあちこちをさわられたと照れくさそうに話してくれました。
名前を授かることは命をいただくこと、名前をおくることは命を与えることなのかもしれません。そういえば名前をつけることを「命名」と言いますからね。
Every child has a beautiful name
これはゴダイゴのヒット曲「ビューティフル・ネーム」の歌詞の一節です。すべての子どもにはすばらしい名前がある。名前、それは燃える生命。どの子にもひとつの生命が光っている。
この歌は子どもを思うあたたかな眼差しにあふれています。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)