おらしょ こころ旅

Vol.134

黙ってはいられない映画の話

2017年1月30日 公開

現在、マーティン・スコセッシ監督の映画『沈黙-サイレンス-』が劇場で上映されています。すでにご覧になった方も多いのではないでしょうか。

映画の公式サイトをのぞくと、予告編が公開されているのですが、これを観るだけでもぐっと胸に迫るものがあります。

この映画の原作は遠藤周作の小説『沈黙』。はじめて読んだのは学生時代でしたが、とても難解で最後まで読み切ることができませんでした。

その後、何度か手にしてもなかなか最後まで行き着くことはなく、しっかりと読み切ったのはずいぶんおじさんになってからのことでした。

今回の映画のキャストは、アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバー、リーアム・ニーソン、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也といった日米俳優の実力派揃い。

彼らはそれぞれの役柄をどのように演じているのでしょうか。小説を読んで想像していたあの場面はどのように描かれているのでしょうか。興味はふくらみます。

信じること、生きることの意味は? 人間にとって本当に大切なものは何か? この映画は、現代を生きる人々に投げかけられた大きな「問い」のような気がします。

「主よ あなたは 何故 黙ったままなのですか」

ロドリゴの言葉が胸に響きます。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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