Vol.132
2017年1月16日 公開
1月16日は禁酒の日だそうです。20世紀初頭、イングランド国教会から独立した清教徒の影響が強かったアメリカでは、当時すでに多くの州で禁酒法が実施されていました。
そんな中、第一次世界大戦参戦を機に物資の節約などを望む声が高まり、1920年、アメリカ全土で禁酒法が施行されることになりました。
これにより飲料用アルコールの製造や販売が禁止されたのですが、密造酒の飲酒による健康障害や、密売にかかわるギャングの出現などが大きな問題となり、1933年2月に禁酒法は廃止されました。
何かを規制すれば、新たな問題が生じる。
かつて禁教令を発布した為政者や、重税を課した領主たちも同じようなことを感じていたのかもしれません。だからこそ徹底した弾圧や苛政によって民衆を支配しようとしたのでしょう。
このことは1637年に勃発した島原・天草一揆で、幕府軍によって一揆勢のほぼ全員が殺され、彼らが立てこもった原城が徹底的に破壊されたことからもうかがえます。
話はかわって、先週のコラムにも書きましたが、昨年末の風邪をきっかけに断酒を始めてからひと月以上がたちました。
風邪はすっかり治っているのですが、お酒を飲みたいような飲みたくないような不思議な感覚が続いています。
このままなんとなく禁酒してしまうのか、それとも今年はこれまで飲んでいた焼酎からワインにシフトして豊かな“お酒ライフ”を満喫できるようになるのか。
すべては友人が主宰する「ワイン入門セミナー」にかかっているような気がするのです。
Nくん、ご指導のほどよろしくお願いします。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)