Vol.125
2016年11月21日 公開
人生の節目というと、入学や卒業、成人の日、就職、結婚、子どもの誕生、40歳の厄年などとともに、60歳の還暦をあげる人もいるかもしれませんね。
しかし、平均寿命がのびて今や人生80年時代。むしろ60歳からが大変だと思うのです。
学生時代の友人の中には、60歳で早々にリタイアし、旅行三昧の生活を楽しんでいる人もいますが、ほとんどがこれまでの職場から関連会社などに移って勤務を続け65歳くらいで退職するようです。
僕も65歳を迎えました。しばらくは仕事を続けていくとはいえ、この歳になると立ち止まって考えることが多くなります。
これからどう生きていくのか。大切なことです。
ここ数年、多くの教会を訪れる機会に恵まれました。
ステンドグラスをすり抜けた色とりどりの光が踊る聖堂にたたずんでいると、ときどき生きるヒントとなる言葉が浮かんでくることがあります。
欲しいものがなくなれば、人はもっと自由になれる・・・。
これは、先日訪れた新上五島町のある教会で出会った言葉です。
舞い降りてきたのか、湧き上がってきたのかはわかりませんが、自分の中に生まれたこの言葉がまるで歌のようにずっと心に響いていました。
(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)