田平の地へ最初の移住から100年を迎えた1986年、これを機に教会堂のステンドグラスを一新しようと、ドイツとイタリアに発注し完成したのが現在のステンドグラスである。1989年に取り替えられた2階のステンドグラスはドイツのイーゼル社製。線が細く緻密な絵柄が特徴だ。特に中央祭壇上部は、長崎の西坂で殉教した「日本二十六聖人」が描かれている。1階部分は、1998年に取り替えられた。イタリアのアレツサンドロ・グラシツ社製で、色彩の鮮やかさに惚れぼれする。昼間の堂内に差し込む虹色の光もステキだが、教会堂の内側から光が放たれる夜のステンドグラスも素晴らしい。夜のミサなどで運が良ければ出会うことができる、とっておきの輝きである。ちなみに、建設当時のステンドグラスは美しくリメイクされ、四国の桜町教会(香川県高松市)で第二の人生を送っている。