大浦天主堂はレンガ造りで、レンガの上から白い漆喰を塗っている。現在の姿になったのは1879年。創建当初は三廊式の小さな教会で、金色の十字架のあるゴシック風のとがった屋根に大小3本の塔がそびえていた。しかし、完成して間もなく大風の影響で側塔の2本が倒壊した。手狭だったこともあり、間口を1間ずつ左右に広げ、さらに奥行きも広げて改築工事に取りかかった。正面中央の八角形の尖塔が象徴的な、県内で唯一の5廊式の教会として生まれ変わった。

わが国の洋風建築の黎明期を語る貴重な建築物として、1933年に国宝に指定された。