平戸藩における三界萬霊塔の建塔は、1639年、「浮橋主水事件」をきっかけに、京都大徳寺住職江月こうげつ和尚の指導により、平戸藩内にキリシタンが存在しないことを示すために立てられたと伝えられている。獅子、根獅子、飯良、度島、生月島など、キリシタン信仰が浸透した地域で多く建立されていることから、信仰を隠すためのカモフラージュに利用されたのでは?と考えられている。

春日集落にある三界萬霊塔のそばには最近作ったと見られる小さな立て看板があり、そこには「みんなを守ってくれた石塔です」と手書きで記されている。