「教会は私たちが生きるための原点であり、人間らしく生きるための大切な場所です」。そう話してくださったのは、祖父母が大曾教会堂の建築に携わったという生田三徳さん(66歳)。敷地の半分ほどまであった岩をどうやって削ったのか、昔は機械もなく大変な作業だっただろうと振り返る。日曜学校にはとにかくたくさんの信徒が集まり、厳しい神父様の説教を誰もが必死に聞いていたそうだ。当時は板張りの床に正座していたが、75周年を迎えた時に現在のように椅子を設置。ここでも信徒の高齢化が進んでいる。「2016年にこの教会堂も100年を迎えます。教会堂とは祈りの場であり、自分の心を神様に向かって開いて行く場所です。朝は「今日一日助けてください」と手を合わせ、夕方には「今日一日ありがとうございました」と感謝する。「祈りでつながっているこの場所を次世代に引き継いでいくことが私たちの使命です」。生田さんはそう力強く語った。