創建当初、大浦天主堂は「フランス寺」と呼ばれていた。堂内にはフランスゆかりの贈り物が数多くあり、1865年の「信徒発見」のきっかけとなった「サンタ・マリアの御像」をはじめ、入り口に建つ白いマリア像「日本之聖母」もフランスからやってきた。日本之聖母像は、「信徒発見」の告白から約2年3カ月後、この奇跡的な出来事を記念して天主堂の門前に設置された。祈りの時を知らせる聖鐘もフランスの匿名の信徒から寄贈されたもの。青銅製の朝顔型で、創設以来ずっと美しい音色を響かせている。遠く離れた異国の地に教会が誕生したことを祝福している。