今富集落からさらに山奥に入ったところに大山と呼ばれる地区がある。「教会はないけれど、不思議な神社があるから」と今富の方に教えていただき車を走らせた。段々畑が広がる小さな集落に、ポツンとたたずむ小さなお社を発見。「大神宮」と書かれた木製の鳥居をくぐると、お社の中に小さな祠があった。そこにまつられていた愛らしい石像。身につけているのは黒い袴と緑色の上着。手にはロザリオらしきものが見える。マリア像にみたてたのであろう。慈愛に満ちたその姿に思わず手を合わせた。何か不思議な力に包まれている。そう感じながらその場を後にした。