おらしょ こころ旅

黒島の集落

19世紀半ばに潜伏キリシタンが平戸藩の牧場跡の再開発地となっていた場所に移住し、自らのかたちで信仰を続けた集落である。平戸藩が黒島の牧場跡地への耕作移住を奨励したのに応じて、島外各地から黒島に移住した潜伏キリシタンは、表向きに所属していた仏教寺院でひそかに「マリア観音」の像に祈りをささげ、既存の仏教集落の干渉を受けることなく自らのかたちで信仰を続けた。解禁後はカトリックへと復帰し、かつての水方屋敷を「仮の聖堂」とした後、島の中心部に教会堂を建て、その伝統は終わりを迎えた。

世界文化遺産

黒島天主堂

平戸島の南東、佐世保港沖に位置する黒島にある教会堂である。【登録資産グループ/黒島の集落】

県北

本村集落 本村役所跡

禁教期に黒島の行政を担った庄屋屋敷の跡。黒島では毎年正月の宗門改めの際に本村の庄屋屋敷において絵踏が行われていた。

県北

興禅寺

1700年代半ばに創建された曹洞宗の寺院。享和3年(1803)には津吉の長泉寺の末寺となるなど篤く信仰されていた。

県北

仮聖堂跡

大浦天主堂における信徒発見を契機に黒島でも宣教師の指導をうけ、明治5年(1872)に潜伏キリシタン全員が正統なカトリックとして復活を遂げた。その翌年禁教の高札が撤廃されると、日数にあった水方屋敷が仮の聖堂となった。しかし黒島南部の蕨集落の信者たちにとって島の西端にあたる日数へ通うのは難しく、集落内の民家を聖ヨゼフに捧げ、仮の聖堂として使用することになった。

県北

博物館・資料館

トップ