おらしょ こころ旅

Vol.81

世界資産としての価値

2016年1月18日 公開

今年7月の世界遺産登録をめざしている「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(以下、“長崎の教会群”)。

長崎県内の教会を訪れたことのある方は、やすらぎを感じるその素朴なたたずまいや、美しいステンドグラスがつくりだす幻想的な空間に心を奪われたことでしょう。

もちろん、それは“長崎の教会群”の魅力のひとつですが、世界遺産としての価値はどんなところにあるのでしょうか。

それは、「大航海時代以来の東西交流を通じて、日本で唯一キリスト教伝来から現在まで困難を乗り越え継承された民衆による信仰の連続性のなかで生まれた文化を表す顕著な物証である」と定義されています。

ちょっと難しいかもしれませんが、このなかで重要なのが「民衆による信仰の連続性」。つまり、キリスト教への信仰を民衆が途絶えることなく継承したことではないでしょうか。

“長崎の教会群”を構成する14の資産は、「伝来と繁栄」「禁教と密かな継承」「開国と『信徒発見』・解禁と復帰」という3つの時代における信仰の連続性の表れであり、「城跡」「集落」「教会建築」という3つの特性を持っています。

すでに訪れたことのある場所もこういった視点であらためて見てみると、きっと新たな発見や感動があると思います。

「おらしょ—こころ旅」では、庄司好孝さんが描いたすばらしい挿絵とともに、3つの時代を紹介した「おらしょ物語」を掲載しています。東西交流の歴史のなかに息づくさまざまなドラマをお楽しみください。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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