おらしょ こころ旅

Vol.256

おまわりさん

2019年6月17日 公開

時代劇といえば、すぐに『水戸黄門』や『銭形平次』『暴れん坊将軍』などといったテレビドラマを思い浮かべますが、今でも人気俳優が出演する映画が続々公開されるなど根強い人気を誇っているようですね。

こういった時代劇に登場するのが「町奉行」。人気シリーズ『遠山の金さん」』では主人公の江戸町奉行、遠山金四郎景元が片肌を脱いで桜の彫り物を見せるシーンが最大の見どころとなっています。

町奉行は今でいう警察に相当する役所だったのですが、当時の江戸の人口約100万人に対して警察業務を担っていた廻り方同心はわずか30人ほど。治安を維持するにはあまりにも少ない人数でした。

そこで雇われたのが廻り方同心のそばにいて手引きをする「岡っ引(おかっぴき)」と呼ばれる人たち。彼らも時代劇にはよく登場しますね。

その後、明治に入って治安を維持するようになったのは藩の兵隊。この時点ではまだ警察ではありませんでした。

近代警察が誕生したのは1871年のこと。そして1874年6月17日に東京警視庁が設立され、巡査制度とともに警察官が誕生したのでした。

つまり、今日は「おまわりさんの日」なのです。

「おまわりさん」という言葉は、江戸時代の「同心」に由来するそうで、彼らが行っていた警備の「三廻り」をいつしか「御廻りさん」と親しみをもって呼ぶようになったからだともいわれています。

この年、東京では交番制度も誕生しましたが、当時は交番の建物がなかったため、雨の日や風の日は大変だったそうです。

巡査制度がスタートした1874年は、キリスト教禁止の高札が撤廃された次の年。時代とともに社会システムが大きく変化した時期だったのでしょうね。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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