おらしょ こころ旅

Vol.254

祈りの日

2019年6月3日 公開

6月3日は、雲仙普賢岳祈りの日です。

平成3年(1991年)のこの日、雲仙普賢岳で大火砕流が発生し、避難勧告地区内で警戒中の消防団員や警察官、取材中の報道関係者などが巻き込まれ、死者40人、行方不明者3人という犠牲者を出しました。

島原市では、犠牲となられた方々に哀悼の意を表すとともに、災害を風化させることなく後世に受け継いでいくために、6月3日を「雲仙普賢岳祈りの日」として献花などの行事を行っています。

このとき雲仙普賢岳が噴火したのは平成2年11月。なんと198年ぶりのことでした。

198年前、つまり今から227年前の噴火とはどんなものだったのでしょうか。

それは江戸時代の寛政4年(1792年)のこと。5月に雲仙岳眉山の一角が大爆発によって有明海に崩れ落ち、突如として津波が対岸の村々を襲ったのです。

これが「島原大変、肥後迷惑」と呼ばれている未曾有の噴火災害。死者は1万5,000人に達したといわれています。

1792年といえば、禁教期の中、すでにキリシタンは潜伏して信仰を続けており、5年後には外海地方から五島列島などへ開拓移住が開始されようとしていました。

この災害によって島原、天草地方の潜伏キリシタンの多くが命を落としたのでしょうね。

日本列島のあちこちで発生している地震や火山災害、そしてこれからの季節に特に注意したい豪雨災害。今、あらためて防災について考え、万一に備えてしっかりと対策をしておきたいものです。

今日の雲仙普賢岳祈りの日では、夜7時頃から1,000本のキャンドルに灯をともす点灯式が行われます。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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