おらしょ こころ旅

Vol.204

傘の日

2018年6月11日 公開

6月11日は雑節の一つ「入梅」。すでにほとんどの地域が梅雨入りしているので実際とは異なるようですが、今日はこれにちなんで「傘の日」でもあります。

日本には飛鳥時代に中国から伝わったとされる傘。伝来時は雨をしのぐものではなく、日よけや権威の象徴として貴人にさしかけるために使用されていたそうです。

その後、竹細工を取り入れて改良され、さらに和紙に油を塗って防水を施し雨傘としても使われるようになりました。

また、洋傘が日本にもたらされたのは明治時代にはいってからで、材料の調達も製造もすべて国内で行われるようになったのは明治中頃からだそうです。

一方、日本古来の雨具といえば菅笠(すげがさ)と蓑(みの)。今はほとんど見られなくなりましたが、昔はこの時期の田植えに欠かせない雨具でした。

先週のコラムで紹介した、カトリック復帰後の教会建設に携わった人びとも、菅笠と蓑という姿で雨の日に作業をしたのでしょうね。

持ち運びしやすい軽い折り畳み傘や、色とりどりのおしゃれな傘、機能的で動きやすいレインコートなど店頭を彩る多種多様な雨具。

そういえば最近、相合い傘のカップルをあまり見かけなくなりました。

相手が濡れないように少しだけ斜めに傘をさし、肩が触れるか触れない程度の距離を保ちながら歩く・・・。

そんな純情な日々はもう想い出の中にしか存在しないのかもしれませんね。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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