おらしょ こころ旅

Vol.183

ひとり旅

2018年1月15日 公開

何かに行き詰まったときや、悩みを抱えているとき、気分を変えるために旅行にでかける人も多いと思います。

いやなことを忘れる、問題解決の糸口を見つける、次に向かう力をつける。旅は前向きな精神と行動を喚起するカンフル剤のようなものかもしれません。

40数年前の1月15日、20歳のぼくは成人式には出席せずにひとり旅に出かけました。行き先は山口と広島。なぜそこだったのか、理由はおぼえていません。

その頃は学生運動の火種がまだ胸の奥でくすぶっていた時期、これから何を目標に生きていけばいいのか、その答えを見つけるための旅でした。

秋吉台から錦帯橋、広島に入って宮島へ。心を解き放つ不思議な自然や、奥深い歴史が息づく史跡をたずねながら、少しずつ何かをつかんでいったのだと思います。

物言わぬ場所が何かを語りかけている。これまで訪れてきた長崎の教会は、そんな20歳の頃の旅を思い出させてくれました。

聖堂のなかで静かに自分と向き合えば、心の中で何かが動きはじめる。そんな感覚が体中に広がります。

20歳には20歳の、60歳には60歳の迷いや悩みがあり、超えていかなければならない悲しみや苦しみがあります。

でも負けないで生きていきたい。そこに喜びも希望もあるのですから・・・。

遅くなりましたが、新成人の皆さん、おめでとうございます。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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