おらしょ こころ旅

Vol.121

お遍路さん

2016年10月24日 公開

先日、四国八十八箇所の霊場を巡る旅から戻った友人と久しぶりに会いました。

思うところあっての挑戦だったのでしょうが、歩き遍路50日間、1,200キロ以上を歩ききった彼は終始すがすがしい表情をしていました。

道沿いに宿泊施設がないときは、宿泊施設があるところまでバスなどで移動し、翌朝元の場所に戻ってそこからまた歩き出したことや、全行程を踏破することを結願(けちがん)と言い、その瞬間は言葉にできないほど感動したこと・・・。

そして、地元の人々から「お接待」とよばれる温かいもてなしを受けたことなど、目を細めながら一つひとつ丁寧に話してくれました。

四国八十八箇所の霊場は、空海(弘法大師)が修行をおこなったとされる寺々のことで、その足跡を訪ねて八十八箇所を巡礼することを四国遍路というのだそうです。

四国遍路とともに日本の有名な巡礼の道といえば、世界遺産に登録されている熊野古道。さらに世界に目を向ければ、ローマ、エルサレムと並んでカトリック教会の重要な巡礼地となっているスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路があります。こちらも世界遺産です。

巡礼の旅は人々の心にどんな変化をもたらすのでしょうか。

イノシシやシカ、サル、ヘビに何度も出くわしたこと、野宿をして体が痛くなったことや、思った以上に費用がかかったことなども嬉しそうに話す友人。その姿が旅の魅力を物語っているような気がしました。

そういえば、今回の旅で体重が14キロも減ったとか。彼にとってはこれが一番の成果だったのかもしれません。

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

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